プレスリリースを見て、マスコミの人間が興味を持てば、取材の依頼が舞い込んでくるかもしれません。その場合、プレスキット(または「メディアキット」)の送付を依頼されることが多いですし、頼まれなくても進んで送るべきでしょう。
プレスキットとは、下記のような資料のセットですが、一般に、社名の入ったポケット付き2つ折りホルダー(開けると両側に書類を差し込めるもの)に入れて送付されます。
・会社や製品に関するパンフレットなどのマーケティング資料
・会社概要・沿革
・経営陣の略歴
・最近のプレスリリース
・新聞や雑誌の掲載記事など
・パブリック(株式公開)カンパニーの場合、財務諸表
・会社の理念
・戦略要約
・講演、セミナー、見本市への出展などイベントのスケジュール
・顧客などによる賞賛、推薦の言葉
・代表者や製品の写真(新聞用は白黒のほうがよい。カラーと白黒の両方をそろえておくのがベスト。)
・担当者名刺
メディアに送付したプレスリリースが新製品の発表など、特定の製品に関するものであれば、その製品に関する詳しい資料、その製品の写真、その製品に対する顧客の反響などを中心に資料を送付します。
ウェブにも最新情報を載せておく
多くのアメリカの企業では、ウェブサイトでメディアキットをダウンロードできたり、メディアキット送付依頼のオンライン申込用紙を設けてあったりします。
サイトでキットがダウンロードできれば、必要に応じマスコミ側がダウンロードをしてくれ、いちいち問い合わせに応じて送付する手間が省けます。
新聞や雑誌掲載用に高解像度の写真をサイトからダウンロードできるようにしているところもあります(一般にウェブサイトで利用されている画像は解像度が低すぎて、雑誌などでは使えません)。
また、プレスキットを送付する前に、ウェブサイトの情報が最新のものであることを確認し、マスコミがプレスキットを受け取った後にその会社のウェブサイトに行ってみたら、古い情報しか載っていなかったということがないようにします。
優れたPRのためには、プレスリリース送付の有無にかかわらず、いつ問い合わせが来てもよいように、常に最新の資料をそろえたプレスキットを用意しておくことが基本です。
原稿の締め切りまでに十分な情報を提供できるかどうかで、記事に載るかどうかが違ってきますので、問い合わせてきたマスコミ関係者に「締め切りはいつか。いつまでに送るべきか」を確認しておくことも大事でしょう。アメリカでは、プレスキットは、一般に翌日到着の宅急便で送られます。
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