世界で通用するためには
海外で就職するには

海外で就職したい人のために

優秀な人は国境を越えて求められている

 これまで、アメリカの起業事情をお話ししてきましたが、「私は起業するつもりはない。それより海外で就職したい」という方のために、海外での就職についてお話します。
「英文履歴書の書き方」という著書があることもあって、私の元には、日本在住の方から「海外で働きたいのだが」という問い合わせがときどき来ます。世界的にIT(情報技術)技術者が不足しており、需要の高い技術を身につけていれば、海外での就職も夢ではありません。たとえば、シリコンバレーの技術者の多くはインド人や中国人(とくに台湾系)です。経済のグローバル化が進むなか、優秀な人間は国境を越えて求められています。
ところが、海外で働きたいという方には、「1年語学留学したことがあるので」「得意な英語を海外で生かしたい」という方が多いのです。英語圏で働くには、英語はできて当たりまえ。武器にも何にもなりません。必要なのは、企業が求めている専門知識・技術、経験です。言葉というのは、あくまでもコミュニケーションの手段。言葉を駆使して、何を伝えるか、何をするかが大事なのです。

まず自問してみること

 また、海外で働きたいというだけで、具体的に何をしたいかが定まっていない人も多くみられます。たしかに、若いあいだは、はっきりしたビジョンをもつのは容易ではありません。しかし、長い人生、行き当たりばったりで仕事をしていると、なかなか望むようなキャリアは築けないのです。いったん入れば、死ぬまで面倒をみてくれるような企業は海外にはあまりありません。自分で目標を立て、それに向けてキャリア戦略を立てないと、やりたいことはなかなか達成できないのです。
海外で就職したいという人は、自問してみてください。まず「いったい自分は何がしたいのか」「10年後にはどうなっていたいのか」。次に「そのためには海外に行くことが必要なのか」「海外に行くことによってどのようなメリットが得られるのか」。そして行くと決めたなら、「“これだけは絶対に人に負けない”というものがあるのかどうか」。
「なんとなく華やかな感じがするけど、実際に海外で働くってどういうこと?」という方は、ぜひ、拙著「ザ・海外就職−夢と現実」をご参照ください。
(上記2冊の本のご注文は、WAVE出版TEL:03-3261-3713まで)

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Revised 2/8/99