世界で通用するためには
海外で就職するには

海外で就職したい人のために 〜PART2〜

突然行っても、雇ってくれる企業はない

 「ごちゃごちゃ言ってるより、行動あるのみ。とにかく、海外に行ってみること」という方もいるでしょう。これも一理あります。しかし、突然、海外に飛んでいっても、雇ってくれる企業は「まずない」と言わざるを得ません。第一に、労働許可の問題があります。アメリカの労働ビザ取得も年々厳しくなっており、ビザをスポンサーしてくれる企業も少なくなりました。
以前は、アメリカで大学や大学院を卒業すれば、プラクティカルトレーニングといって1年働けるビザが出ましたが、最近はその取得も難しくなっています。また、特殊な技術ということで寿司職人になるとビザが出やすかったため、とりあえずは寿司を握った人もいましたが、それもいまではほとんど不可能となりました。

先日も、知人から「英語学習のために、アメリカに数カ月ほど滞在したいのだが、安くていいので雇ってくれるところはないだろうか」という問い合わせが来ました。まず、英語ができなければ、日系企業などの日本語環境で働くしかないので、英語は上達しないでしょう。それに、数カ月だけ働いてお金をもらおうなどというムシのいい話はありません(ベビーシッターでも、清掃でも、何でもやるというのなら別ですが)。

まず、英語力と車と学歴が必要

 英語研修と現地企業視察を兼ねて、日本の企業が社員を海外にインターンシップに送ることがありますが、社員を受け入れてもらうために反対に料金を支払うことが多いのです。英語も話せない人間に社内をウロウロされても、受け入れ企業にとっては邪魔なだけです。それにアメリカの場合、車がなければ身動きが取れないので、車がない人間、運転できない人間は、“足”とならなければならない周りの人間にとって大きなお荷物となります。

また、先日、「アメリカで短大を卒業したので、アメリカで働きたい」という方からも相談を受けましたが、アメリカというのは、日本とは違った意味で、厳しい学歴社会です。ある程度の職に就こうと思えば、四大卒はもちろんのこと、大学院卒が望まれます。労働ビザを取得するにしても、四大を卒業しているかどうかで、その可能性も大きく違います。 どうしてもアメリカで就職したいというなら、まず留学をし、大学を卒業することです。その資金がないなら、資金が貯まるまで日本で働く。−−どうしてもやりたいことであれば、そうしたステップを踏んでからでも遅くはないはずです。

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Revised 2/8/99