世界で通用するためには
海外で就職するには

世界最大のランドスケープデザイン事務所で働く人
〜続き2(大学院卒業後〜面接)

問題意識と解決案を説明

 石田さんは、大学院を卒業後、教授にデザイン事務所を紹介してもらったり、ランドスケープ協会に所属する会社に電話をするなど、とにかく情報収集に専念した。
そして、面接対策として、集めた情報をもとに想定される質問を30問ほど考え出し、すべての質問に対する自分の答えを英語で書き出した後、大学院の就職部に勤める英語のネイティブスピーカーに内容的にわかりにくい部分は修正してもらって、すべて暗記したという。
「ただ、英語のネイティブスピーカーが面接で答えるようには、あえて修正してもらいませんでした。というのは、ネイティブスピーカーの真似をしてみたところで、就職後すぐにばれるし、あくまでも自分の言葉で語る必要があると思ったからです」

面接内容は、大学院時代のポートフォリオをもとに、自分がその課題に対してどういった問題意識を持って取り組み、どういう解決案をデザインとして提示し、今後の課題は何かということが中心だったという。 「ほかに重要だったのは、自分がいかにして会社に貢献できるかということを相手に納得させることでした。自分自身の短期および長期の目標を伝えることは、将来の計画をしっかり立てているということを証明するという意味で重要だったと思います」

Prove myself

 いままでにも書いたように、アメリカ企業は即戦力となる人材を求めている。面接では、自分がいかにすぐ会社に貢献できるかを相手に納得させなければならない。といって、あまり過大宣伝しすぎても後で困ったことになると石田さんは言う。 「アメリカ人は常に、"Prove myself"(自分の力を証明する)という言葉を使いますが、自分の能力を機会あるごとに会社に証明していくのは、本人の責任なのです。実際、面接で大風呂敷を広げすぎ、採用後、実力の伴わないことがばれて、試用期間中にクビになったアメリカ人を何人も知っています」

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Revised 2/8/99