世界で通用するためには
海外に売り込むには

PR方法〜私の会社の場合

広告は出さないがPRはする

私が経営するグローバルリンクでは、広告は一切利用せず、クライアントは、おもにクチコミとPR活動によって得ています。

ターゲットは、アメリカのハイテク企業(とくにEC、通信関連)との提携や情報収集を希望する日本のハイテク関連の企業であるため、たとえば、電話帳や一般大衆向け媒体に広告を載せたりするのは効果的ではありません。

私は経営者を対象とするビジネス雑誌や機関誌、ニュースレターを中心に、アメリカのベンチャー企業、ECや技術動向などに関しての原稿執筆をしていますが、こうした執筆活動は非常に有効なPR活動です。こうした原稿を執筆することで、「その道の権威者」というイメージを確立することができ、書籍執筆の依頼が舞い込んできます(あるいは、連載原稿をもとに出版社に書籍出版の売り込みに行くこともできます)。

ただし、執筆は、原稿に自分の名前が記載されること、つまり署名原稿であることが不可欠です。無名原稿ではPRになりません。名前以外にも、最近では電子メールアドレスやホームページのURLを載せることができます。アメリカの新聞雑誌では、執筆者の電子メールアドレスが記載されるのが一般的です。

既存顧客との関係強化も図ろう

同様に、セミナーなどで講演することも、有効なPR活動となります。

以前、在宅ワーカーの方に、あるイベントに講師として出席できるかもしれないので問い合わせてみるように促したところ、「交通費と講演料がもらえるなら」という答えが返ってきました。

無名の在宅ワーカーに初めから講演料を出して招いてくれる企業団体があるとは思えません。

執筆活動にしてもそうですが、一般に原稿料は安く、費やす時間や労力には見合いません。こうした活動はPR活動として位置づけ、活動自体に対する報酬ではなく、その経済効果に投資する姿勢が大切でしょう。

また、グローバルリンクでは、PR活動の一環として、毎年、クリスマスカードの代わりに、ニュースレターを作成し、発送しています。

新規顧客の獲得コストは、既存の顧客を維持するコストの5倍と言われており、既存の顧客を維持するほうがずっと低コストで可能なのです。新規顧客開拓だけでなく、既存の顧客との関係強化、請負業務の拡大にも力を入れる必要があるでしょう。

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Revised 12/25/99