前もって訪問企業の情報収集を
訪問目的や議題を先方に前もって伝えておくのは、当然のことですが、先方企業を訪問する際には、前もってその企業に関してある程度調査をするべきです。その企業のウエブサイトのトップページに書いてあるようなことを質問していたのでは(実際にそのような人がいるのですが)、何のためにわざわざ日本からその企業を訪問したのかわかりません(訪問することに意義があると思っている人は、それでいいのでしょうが)。
また、相手にプロフェッショナルなイメージを与えません。「こいつは、会いたい、会いたいと言いながら、うちのホームページも読んでいないのか」と思われます。
皆、忙しいので、アポイントの時間はせいぜい1時間しかもらえません。その1時間を最大限有効に使うためには、他のルートで調べればわかるようなことではなく、直接聞かなければわからないことを聞きたいと、私は思います。
質問リストを先に送るメリット
ですから、私は、訪問・インタビュー前には必ず、その企業のプレスキットを取り寄せ、その企業のホームページを印刷し、その企業に関して書かれた業界誌記事、株式公開企業であれば、財務諸表を含めた一般に公開されている書類などに目を通します。そうした資料を読んだうえで生じた疑問点などを質問とし、必ず訪問・インタビュー前に、先方に質問リストを送ることにしています。
質問リストを前もって送付するのは、相手に前もって考えをまとめておいてもらって、当日は的確な回答をもらいたいからです。また、質問内容によっては、専門の担当者に出てきてもらったほうがいいかもしれませんし、関連資料をそろえておいてくれるかもしれません。
こちらとしても、前もって質問内容を整理しておいたほうが、自分はいったい何を聞きたいのかが明確となり、質問リストが話の進行の指標となります。
手前みそになりますが、私は雑誌の取材をさせてもらうアメリカ企業によく「あなたほど、ちゃんと下調べをしてやってくるジャーナリストはアメリカにはいない」と言われます(私はジャーナリストではありませんが)。
プロフェッショナルとして相手から尊敬の念を勝ち取れば、その後、その企業とのやり取りは非常にスムーズに行くのです。
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