新聞や雑誌の取材を受けるのもPR活動のひとつです。私は日本のビジネス雑誌用にアメリカの中小企業などを毎月取材しますが、PR活動に慣れている会社と慣れていない会社との違いは明白です。小さなビジネスになればなるほど、マスコミ慣れしておらず、取材に手間がかかります。
取材が無料であることを知らない人たちも少なくありません。新聞や雑誌の取材は無料であり、有料の広告掲載とはまったく別のものです。中小企業は、こうした無料の宣伝をうまく活用すべきなのです。
プレスキットって?
慣れた会社は、すぐにPress Kit(会社概要、プレスリリース、マスコミによる紹介記事などが入ったマスコミ用広報資料のセット)と代表者の写真を送ってくれ、取材のアポイントもすぐに取れます。慣れていない会社では、Press
Kitが何を意味するかも知らないところもあり、資料はそろっておらず、写真もなく、アポイントを取るのにひと苦労します。なかにはPR活動、無料の宣伝であることを認識せず、「取材に応じてやっている」という姿勢で、記事の英訳を要求するところさえあります。
取材する側も人間です。こちらが費やす時間や労力にまったく無頓着であったり、応対が横柄だったりすると、どうしても受ける印象が悪くなります。マスメディアへの対応は、PR活動の重要な一部であり、マーケティング活動の一環として戦略的にとらえ、いつ取材の依頼が来てもいいように、プレスキットをそろえ、考えられる質問内容に関しては、日ごろから準備しておくべきでしょう。